初めての経験。楽しんで取り込む為には・・・

夏は、お子様にとっていろんな経験ができる良い機会ですよね。
遊びにしても、お出かけにしてもいろんな刺激を受けたり体験出来たりして一回り大きく成長できる機会がたくさんありますよね。

ですが、発達でこぼこのお子様にとっては、今までと違う、初めての事だらけで。不安でいっぱいかもしれません。

保育園や幼稚園の1日の流れは、ほぼほぼ毎日同じように繰り返され、発達でこぼこのお子様も同じ事が繰り返される中での生活なので、安定して過ごせる事も多いのです。
しかし、夏になるとそういう訳にはいきません。園にもよりますが、『プール』『水遊び』の時間が今までの流れの中に入ってくるのです!

今までの生活パターンと変わってくるんですよ!

それだけでも大変なのに、夏の遊びは水遊びだけに留まらず夏は感触遊びや虫取りいろんな経験をして楽しむのです。

発達でこぼこのお子様の変化への対応と初めてへの取り組みの様子をお伝えしたいと思います。

2歳児Mくん。
とにかくいろんなものに過敏で食べられるものも少なく、今だ、お気に入りのタオルケットがないと不安でパニックを起こしてしまいます。
そして何でも「できない」と泣き出すと何時間も切り替えられなくなります。
見た事ないもの、知らない物へに対しての拒否反応が凄く、新しい物事への挑戦が難しいお子様でした。

園での生活が2年目になりましたが、「トイレ」「おやつ」「散歩」等切り替えの度に崩れるのは日常的でしたが、ぐずる時間も少しずつ短くなっていた矢先、、、
水遊びの時期になりました。

まずは着替え。
水着という今まで着替えた事のない物を着るというそれすらもう難しい事でした。
そして、水がかかるのがダメ。
着替えず服でするも服が濡れたのが嫌、、、

私たちが考え、
『取った策が、個別タライに水を入れ、少量の水に玩具を入れて遊ぶ』
でした。時間も5分程度。

こんなにまで嫌だらけの活動をさせる必要があるのかと悩み続けましたが、夏の終わる頃には水着を履いて、お友だちの横で霧吹きで遊ぶMくんがいました。
「かけない!」と水がかかることは拒みましたが、それでも楽しく遊べるようになりました。

初めての事が苦手なお子様に、新しい物事を経験させたいのであれば、いきなりではなく、挑戦する内容のハードルを下げる事が大事なんだと思います。

まずは見てるだけ、触れてみるだけとか。初めから全部させてみようと思うからできないとさせてしまうんだと思います。

それともう1つ。
周りからみると嫌がって参加してないように思っても、見ているだけでもお子様本人は「おもしろかった」と感じている事もあると言うことを知りました。
「え、嫌がってたやん!」と思ってましたが、見ながらちゃんと楽しんでいたようなんですね。

大人にとってはいろんな経験をたくさんしてほしいという思いを持っていますが、その経験の仕方や参加の仕方、感じ方等はお子様によって違うという事を理解する事も大切な事だと思います。
お子様が自分にあった距離感で方法で向き合っていけるようにサポートするのが私たち大人の役目です。

たくさんの経験が無理なくできて、楽しく過ごせるようなサポートをしていけるといいですね!