「どうしてもおもちゃを片づけられない」 「何回言っても話を聞いてくれない…」 にお子様に対して、そんな悩みを抱えていませんか?
おもちゃだけでなく、幼稚園や保育園に通うようになると自分のロッカーや荷物の片づけ等もするようにしていきます。しかし何度やり方を伝えても上手くできない・・・なんてお子様もいます。
どうしても片づけが苦手という場合、もしかしたら発達障害の特性(ADHA)原因かもしれません。
「じっとしていられない」「片づけられない」「おしゃべりばかりしている」、そういった症状が顕著な子どもは、実はADHD(注意欠陥・多動性障害)という発達障害かもしれません。
【衝動性】
- ・人が話しているのを遮って、話し出してしまう
- ・話すことばかりに夢中になり、人の話を聞かない
- ・他の人が持っているものを取り上げる
【多動性】
- ・じっと座っていることができない
- ・おしゃべりが止まらない
- ・イベントや行事におとなしく参加することができない
【不注意】
- ・片づけやお手伝いが最後までできない
- ・気が散りやすく、忘れっぽい
- ・集中し続けるのが苦手
ADHDは先天性のもので、親のしつけや育て方が原因ではありません。本人は片づけようと思っても、集中力が続かず、途中で投げ出してしまったり、片づけること自体を忘れてしまったりしている可能性があります。
ADHDは、大人になってもこれらの症状を抱えている人も、実は多いのです。
保育園では、幼児クラスになると、洗濯物や自分のコップ、お帳面をカバンに直すというお片付けを自分で行う練習をします。3歳児クラスでは、まだまだ忘れ物も多く、大人の手を借りたり、みんなで確認したりが必要です。しかし、5歳児の年長にもなるとロッカーの整理整頓、服を綺麗にたたんで直す等出来る事も増えていきます。
お片付けの苦手なYちゃん。3歳児の時も毎日どこに何を直す、次に何を入れると伝えながらでしたが、5歳児になってもやはり自分のロッカーは雪崩のようにものが詰め込まれていました。
自分でできるようにとあまり手出しをしないようにしていましたが、雪崩落ちてきた荷物。さすがにと思い、声をかけ一緒にロッカーを片付ける事にしました。
まずは、すべて出してみたら・・・脱いだままのパンツ!!!
いつ着替えた??着替える事が殆どない下着カバン入れの奥から出てきたのです。他にはお絵描きした紙がぐちゃぐちゃと詰め込まれていました。
持って帰るものはカバンの中へ入れる、続きで使うものはお道具箱へという簡単な決め事はあったものの、Yちゃんは、その判断もできていなかったのです。
そして、具体的な片付ける場所が決まっていないからわからないだけでなく、面倒な事は先延ばしにしてしまう、する事を忘れてしまうといった特性からも、片付けができなかったと考えられます。
お母さんも片づけがとても苦手な方で、片付けるという事が身に付きくい環境でもあったのです。
就学前という事もあり、こちらがいろいろな手立てをしてできるようになっても、これから小学校に行ったときに手立てがないとまたできなくなってはと考え、「ものの場所」をどこにするかを自分で決めてもらいました。片付ける時に「これはどこだった?」と最初のうちは確認したりチェックしたりしながら自分でできるように見守っていきました。
また、「持って帰るものはカバン」は本人もそう決めたのですが、その持って帰るものかの判断も自分で考える習慣が付くようにも何度も声をかけ、確認しました。
ちょっと見ないとすぐ雪崩が起きてしまいますが、周りの友だちも声をかけてくれるようになり、以前より気をつけられるようにはなりました。
具体的な指示を!
「片付けなさい」の言い方は、実はあいまいな言葉なので、何をどうすればいいのか理解が出来ないのです。なので、「このおもちゃはこの箱に」、「ブロックはこの場所に入れて」と、具体的に指示を出してあげましょう。片づける箱に、おもちゃの名称を書いたり、写真やイラストを貼っておいたりして、何度も同じことを言わなくても、子どもがわかるようにしてあげると、小さなお子様にもわかりやすく、習慣になりやすいと思います。
家庭では、焦ることなく子どものペースに合わせて、できることを増やしてあげましょう。
また、保護者の方が苦手だという方もいらっしゃるかもしれません。大人も同じように、物の場所を決める、使ったらすぐに同じところに戻すという習慣をお子様と一緒に付けていくといいかもしれませんね。