身につく、養う、自信になる!製作活動

発達でこぼこのお子様にとって、「描く」「塗る」「切る」等手先を使い頭を使う活動でさまざまな事が身につきます。

『製作』って保育園や幼稚園で行うことは多いですが、お家ではなかなかする機会がないかもしれないですね!本格的な活動というより、遊びの中に取り入れるだけでも良いかと思います。

しかし、新しい事に挑戦したり知らない事をするのがとっても苦手だったり、感覚過敏で素材に触れるのが嫌・・・なんてお子様もいると思います。

3歳児クラスのAくん。食べ物にも感覚過敏で食べられないものが殆どでした。まして、知らない事を始めると癇癪を起こして部屋を飛び出してしまうぐらいでした。

特に嫌いな活動が『製作』・・・

保育園では、指先を使うことや量の調節をできるようになることを身に付けるという観点から、スティックのりではなく、ケースに入ったのりを使っていました。のりを指で触るのが嫌でたまらないAくんは、その記憶から「製作は嫌」なものとなってしまっていたのです。

嫌なものに慣れる事よりも、もっと身に付けてほしい事や楽しみを味わってほしいという思いからAくんにスティックのりでの活動を一緒にしてみることにしました。

のりをつけた所にいろんなものがくっついていくのが楽しくて、Aくんは夢中になっていたのです!

それをきっかけにAくんは、製作が大好きになり、集中する時間もできる活動も増えました。まわりの友だちからほめてもらう機会が増えたことで関わりも増えました。

経験をさせてあげることが大事だとよく言いますが、嫌なことを克服させる無理な活動ではなく、まずは楽しめる事を知らせるのが大切だと思います。

・物の扱い方を知る

さまざまな素材や物に触れ、それぞれの力加減や扱い方があることを知ることは、脳に良い刺激を与えるだけでなく、「物を正しく扱うこと」「物を大切に扱うこと」にもつながります。

・工夫する能力が身につく

いろんな活動を継続的に行うことで、自分で考える力が身に付き、その結果、工夫に発展していきます。工夫できる思考力は、大人になっても生活や仕事の中で必要とされる大切なものになります。

・楽しさから集中力を養う

「楽しい・面白い」と思える活動は集中して取り組むことができるので、集中力を養うことに繋がります。今後、苦手な勉強や作業を行う機会が増えてきても、上手く楽しさや面白さを見出し、集中することにつなげやすくなります。

・自信をつけ、自己肯定感が育つ

製作を通して、「考える➡作る➡完成させる」の流れを繰り返し行い、「上手くできた」「褒められた」の経験を味わうことで、成功感を味わい自信をつけていきます。また、その積み重ねから「やればできるんだ」という気持ちが生まれ、自己肯定感が育っていきます。

製作のいい所はゴールを自由に設定できるところです。お子様の創造力を掻き立て工夫できる活動です。また、技術や思考力を身に付けるスタートラインとなるものです。

発達でこぼこのお子様がこれから成長を重ね、社会に出ても自分らしく過ごせるように心を育むことも大切ですね。それがお子様にとって楽しい・面白いものを取り入れてあげたいですね!

療育では、いろいろな経験ができるような活動を行います。お家でも簡単に行えるものを一緒に取り組んでいきましょう!