こだわりも、見方を変えれば・・・

発達でこぼこのお子様には、いろんな特性があり、強いこだわりもあると思います。

遊び一つにしても、こだわりの強さから気に入らないと怒ったり、大人がちょっと困るようなことでも何度も繰り返してしまったり、時には突拍子もない事も・・・

そんな発達でこぼこのお子様の幼少期の遊ぶ姿からこんな風に感じることがありました。

保育園の靴箱の前が一番落ち着く、1歳児のSくん。

靴を眺めているのが好きで、思い出すと女の子の可愛い色の靴が好きでした。

お昼寝時間になるとハイテンションになるので、いつもの靴箱前で過ごしていました。

ある日、何気なくのぞき込んでみると・・・お友だちや保育者、みんなの靴を螺旋階段上に積み上げていたのです!!ものすごいバランスで、形や色もきっとSくんならではのこだわりの元、組み合わされての順番だったのでしょう・・・

本当なら、勝手に靴を全部出して遊んでいる事に「なにやってるの!」となると思います。

外で履くものなので、清潔ではありませんし、まして他のお子様の靴ですし、遊ぶものでもありません。そこはきちんと伝えましたし、そこの場所で過ごさせていたこちらも注意が足りなかった事でした。

ですがその時の私は、その発想力と作り上げたものにちょっと感動してしまいました。

なので、Sくんが作りあげたものは「すごい!」とほめました。そして、代用できるもので遊べるように考えることにしました。

この出来事から、「遊び」と取るか、「いたずら」ととらえるかで大きくお子様への関わりや、お子様の成長が変わると思うのです。何より、そばで見守る保護者の方の気持ちも変わると思います。

この事は、定型発達のお子様でも同じだと思います。出来事としては、いたずらになることかもしれません。ですが、そこからお子様の持っている力を見つけることができるかもしれません!

おもちゃで遊ばなかったのは、そのおもちゃの使い方がわからなかったのだと思います。

ですが、そのおもちゃでも同じように遊べることを一緒に遊ぶことで楽しさや面白さがわかり、おもちゃでも、靴と同じように並べたり、積み上げてみたり、それを眺めてみたりして楽しむようになりました。なにより、うろうろしてばかりだったSくんでしたが遊びに集中できるようになったのです!

Sくんは、その後「集める」「片付ける」という楽しみを見つけ、お片付けの時間では力を発揮してくれるようになりました。お子様本人はただ楽しい事をしているだけですが、そのことでほめてもらえる機会が増えたり、お友だちとの関わりが出てきたりするようになりました。

お子様のできることを別の形でも、できるようにしたことで扱えるようになった物、使い方を知っただけでなく、楽しさや面白さを知った事で集中する力も付いたのです。

更に興味関心だけでなく、いろんな機会や経験にもつながっていったのです。

あの『靴のオブジェ』を見て、将来ものすごい建築家になるかもしれないと、Sくんの持っている力に可能性を感じました。こんな言い方は何ですが、私は親バカならぬ、先生バカかもしれません。ですが、Sくんがあんなに楽しそうに嬉しそうに積み上げる姿に、「将来この力がすごいものを生み出すかもしれない!」と思ったのです。

それが本当に将来すごい人になっているかどうか・・・それはわかりませんが、Sくん自身が笑顔で過ごせる事や興味や関心が広がったことには違いありません。

発達でこぼこのお子様は、いろんな特性から難しい事や困り事もとても多いです。そして強いこだわりもありますが、その中でも「好き」「楽しい」と目をキラキラさせることがあるはずです。

その持っている力に寄り添い、支援していくことで、いろんな経験が出来るという自信に繋がります。

「えっ!そんなことで?」と思うこともありません。少し、度が過ぎるぐらいでも構いません。

それぐらい、お子様の力を受け止め、認め、可能性を信じてあげましょう!