「あれっ?」とお子様の行動が気になることありませんか?
まず、自閉症(自閉スペクトラム症)に共通する特徴は、興味や行動の偏り、対人関係やコミュニケーションの困難さといったものがあります。
赤ちゃん期は、自閉スペクトラム症の特徴があらわれやすいといわれていますが、自閉症といってもその症状には個人差があり、成長とともに変化するため、一つの症状が見られるからといって自閉症だと断言することはできません。判断する際は、年齢や性別、発達の段階などを考慮して総合的に判断します。
そこで、自閉症にいち早く気付くために、お子様の年齢別に、自閉症の特徴を見ていきたいと思います。
生後から12か月ごろ
生後1週間ぐらいから少しずつ色が認識できるようになり、生後2か月ごろになると、顔を見て笑うようになってきます。そして生後3か月ごろから左右の目を連動させて視点を合わせて物を追うことができるようになり、自分の意志で体を少し動かせるようになり、”目で見ること”と”手を動かすこと”の運動の関連性を自分で感じ認識を深めていきます。
6か月頃からは、お座りもできるようになります。顔に強い興味を示すので、顔の区別がつき、人見知りがり始める子もいます。
9か月ごろからにはハイハイやつかまり立ちを始めたりと世界がどんどん広がります。興味がある物を見つけると近づいたり指さしたりします。
◎気になる行動
・視点が定まらない
赤ちゃんは生まれながら人の顔を好み、早い段階から人と視線を合わせられるようになります。
しかし自閉症の赤ちゃんは人の顔よりも顔の横にある耳や周囲の背景に興味を示すことがあり、
保護者や養育者の方を向いていても目が合わない、視点が定まらないといった特徴が見られます。
その他には
・触覚や聴覚などの感覚が過敏
抱っこするのを嫌がったり、体を反らして暴れる。
夜中ちょっとした物音でもすぐに起きる。
些細なことでも激しく泣く。
・感覚鈍麻(感覚の鈍さ)
人見知りがなく、誰にでも抱っこされる。
ほとんど泣かない、独りで寝ていても起床時に泣かない・・・
あやしたりくすぐったりしても笑わない
等が見られることがあります。
☆感覚過敏にはさまざまな種類があります!
触感過敏・圧覚過敏
・抱っこやくすぐりなどが苦痛と感じ、ストレスになり泣き止まない。
嗅覚過敏
・匂いに敏感に反応してしまう。(いい匂いと感じるものでも不快に感じる物もある)
・自分の慣れ親しんだ匂いが無くなると不安になる。(布団やぬいぐるみなど)
聴覚過敏
・ちょっとした物音でもすぐに目覚めてしまう。
・掃除機の音を極端に嫌がる。
・大きな音を嫌がる。
など
生後12か月ごろまでのお子様の成長は個人差がとても大きく、紹介したような特性が自閉症によるものなのか、発達の個人差によるものなのかを断定するのは難しいです。一つの目安とし、日々の成長の観察とこうした知識を持った上でお子様と関わることが大切だと思います。
お子様との関わりの難しさを感じるものの中に、何か要因になるものがあるかもしれません。
1~2歳
もう少し発達が進むと、他の人とのコミュニケーションを取るようになってきます。そのひとつである『共同注意』はまだ話すことができない乳幼児期の子どもにとって言葉を覚える前に身に着ける大切な力です!
自分と違う人と同じものに注意を向ける(人が見ているものに目線をやり見る)、ものを指さして他人の注意を引いたり大人の表情を見ながら行動をするようになります。『共同注意』と呼ばれるもので、この共同注意は、他者の視線を追うことから始まり、指差しも見られるようになります。
共同注意の力を取得することは・・・
・他の人の意図(気持ちや考え)を理解する
・言葉を話す
という力の獲得に繋がっていきます!
他者と目が合わないといった特徴がある
↓
これらに関連した行動が著しく少ない傾向にあります。
◎気になる行動
・言葉に遅れが見られます。
・極端に好き嫌いが多くなります。
・強いこだわりが出てきます。
・睡眠時間が安定せず、眠りが浅い等の睡眠障害が見られるようになります。
☆1歳を過ぎたら言葉に要チェック!
・3語程度の言葉が言える。(例「ママ」、「パパ」、「マンマ」)
・1歳半ごろには、言葉の意味をある程度理解したうえで言葉を使えるようになる。
言葉の理解 > 言葉の発音
自分で言葉を発音するよりも言葉の理解する方が早いです。
この時期は、今後の発達を促すため、自閉症を示す症状が少ない場合でも、療育機関への相談や療育をスタートさせてもよいかもしれません。
Mark
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