怒らないで!表情や感情を読み取るのが苦手なの!

お話をしていても、「あれ、わかってるのかな?」「伝わってるの?」と感じてしまうような表情を浮かべているお子様・・・

相手の気持ちや状況を感じとることが難しく、空気が読めないと言われたり、相手を怒らせるような返答をしてしまうことありませんか?

自閉症の特性を持つお子様や発達障害のお子様は、人の表情や感情を読み取るのがとても苦手なのです。

苦手な理由には次のような理由があります。

・会話の際に目を合わせられないという特徴がある。

「話をする時、目を合わせると知らない」「どこを見ていいかわからない」「目を合わせるのが怖い」等その場面によって違います。

・顔全体を見るのが難しく、細かい部分に注目がいってしまう。

動いている口や顔のほくろ等に注目がいってしまい、顔全体を見ることができなくなってしまいます。

・相手の衣服や周囲の音、背後の様子に注意が向いてしまう。

集中力が弱いこともあり、他の物事や、関係のない好きなアニメなどの事が気になってしまったりします。

・「顔を見る」「会話をする」2つの事を同時に処理することが難しい。

コミュニケーションの能力の困難』という大きな特徴もあり、言葉で話すこと、適切な言葉を選んで話すこと自体が難しく、顔を見ながら話すということもとても難しいのです。

・目から入った情報と耳から入った情報を一致させるのが難しい。

視覚優位という特徴もあり、耳から入った情報よりも目から入った情報を優先して処理してしまいます。相手が言った言葉が耳に入らなかったり、聞いていても目で見た情報を優先してしまうので、相手の言葉に反した行動を取ってしまうこともあります。

・目に見えない全体の状況の理解が難しい

目では見えない情報の理解や言葉の裏の意味、皮肉等を受け取る、処理することができません。

・表情の捉え方を独自のルールで決めている。

大きな声は怒っている、目を細めたら悲しい等、「この時はこうだ」と決めている事もあり、相手の表情から感情を読み取ることができない。

・喜怒哀楽、その他の感情を捉えるのが難しい。

感情に乏しい事や感情への理解が難しい事もあり、これらの感情をそれぞれ捉えたり、感情にも複数の種類があるということを理解するのが困難なことがあります。

相手の表情を読み取ったり感情を理解するのが難しい理由にはいろいろなものがあります。

相手の表情を読み取るのが難しい理由はお子様によって様々ですが、表情の絵カードを用いたり、周りの大人がいろいろな表情を見せることで理解促したりすることで徐々に表情の理解も深まっていくと思います。

これからお子様が大きくなり、社会に出てたくさんの人と関わる上でも必要なことですので、少しでも経験を繰り返して相手の表情と感情に対する理解を深めてあげましょう。